非日常にワープするための紺色のマシン

僕が幼い頃、父が乗っていたパジェロは紺色だった。その記憶のせいか、今でも僕の中では四駆といったら紺色のイメージが強い。

アウトドア好きな両親は、毎年夏になるとキャンプに連れていってくれた。
まだ朝日が昇る前、眠い目をこすりながら僕らは紺色のパジェロに乗りこんだ。

見慣れた景色が徐々に遠くなっていき、窓には見たことのない景色が流れてくる。これから過ごす数日間に胸をときめかせていた。

あの頃の僕にとって紺色のパジェロは、非日常にワープするための最高のマシンだったのだ。

そして選んだノクターンブルーパールのジムニー。ホワイトと最後まで迷ったけれど紺色にしたのは、やはり父が乗っていたあのパジェロの影響なのかもしれない。

これから僕とジムニーは旅をする。非日常へ向かって。