ロングダートフルマラソン。走って走って走りまくるUnseen Road【栗原川林道】
- 2018.08.17
- 更新日:2018.09.03
- Unseen Road
- ダート, 林道, 群馬
42.195km。
言わずと知れたフルマラソンの距離ですが、それに匹敵するロングダートが群馬にあります。
栗原川林道。
全長約40km。隣接する林道を繋ぐと50kmにも及ぶ関東屈指の超ロングダートです。
自分の脚でフルマラソンを完走する自信はありませんが、ジムニーと一緒なら!
早速群馬へ向けて出発!……の前に。
事前にHPでチェック必須
栗原川林道は路面状況によって通行止めになることが多いらしく、事前のチェックは必須です。市のHPに掲載されているので、必ず確認しておきましょう。
赤城山南麓の気持ちいい道【からっ風街道】
せっかく群馬へ行くので、久しぶりに赤城山に寄ってみることにしました。
ルートは赤城山南麓を東西に走る国道353号。ではなく、その北側を並行して走る「からっ風街道」を選択しました。R353の抜け道的存在のようです。
赤城山から吹き付ける赤城おろしが由来だと思われるその道は、適度なアップダウンにコーナー、所々に視界の開けたストレートと、実に変化に富んでいます。
信号も交通量も少なく、窓を開けて走りたくなる、良い道であります。暑かったけど。
妙義山、榛名山、赤城山を繋ぐ道【上毛三山パノラマ街道】
赤城大沼へと北上する県道16号にスイッチする予定でしたが、気がつけば通り過ぎて県道4号(上毛三山パノラマ街道)まで来てしまいました。からっ風街道を存分に満喫できたので良しとしましょう。
上毛三山パノラマ街道はその名の通り、妙義山、榛名山、赤城山の三つの山を繋ぐ道で、からっ風街道から北はしばらくストレート区間が続きます。後半の姫百合駐車場から先は低速コーナーが続く楽しいワインディングロードへ変化。スポーツカーで走りたくなる道ですね。
しかし軽のジムニーにはなかなかハードかもしれません。オフロードを重視したジムニーはかなりのローギヤード。しかも車重が重く排気量が小さいため、どうしてもエンジン負荷は大きくなりがちです。
高速道路をいいペースで走っているとあっという間に油温が危ない領域に突入するという話も聞きました。車速の乗らない山道ともなるとなおさら。
僕のジムニーには油温計が付いていませんから、ここはセーブ気味に走り切りました。後で油温計だけは付けておこう。心配しながら走るのは楽しくありませんからね。
追記:油温計取り付けました!
関連記事:ジムニーに油温計を取り付ける手順。Defi Racer Gauge
登りきったところには見所がいくつかありますが、今回は赤城山頂駅跡、覚満淵、赤城神社を散策し、風の庵でお蕎麦を食べました。立ち寄ったスポットの一覧は記事の最後に。
大沼の横を過ぎた後はひたすら下ります。
引き続き上毛三山パノラマ街道ですが、こちらは県道251号。
緑の中を走り抜ける気持ちのいい道ですが、急カーブも多いのでスピードの出し過ぎ注意ですね。運よく前走車もなく、登りでセーブした分、下りはいいペースで走りきりました。
40kmのロングダート【栗原川林道】
途中、湧き水を汲み、酒蔵で日本酒を購入し、吹割の滝を散策してと、ずいぶん寄り道したのち、ついに栗原川林道の入り口に立ちました。時刻はすでに16:30を過ぎています。
ここから始まる約40kmのロングダート。はたして出られるのは何時になるのか。不安がよぎりますが、ここまできて走らないという選択肢はありません。意を決して突入!
しばらくは舗装された路面が続きますが、程なくダートへと変化。緑が生い茂っていたかと思ったら、徐々に荒々しい岩壁が姿を現しました。ガードレールの無い区間が長くなり、路上には落石がゴロゴロ。道幅は狭く、対向車が来たらちょっと大変そうです。
すごく険しい道というわけではありませんが、落石は尖っていて油断するとタイヤをやられそうです。どういうわけかこの日はスペアタイヤを積んでこなかったので、細心の注意を払いつつ進みます。スペアタイヤは必須ですね。
皇海山の登山口がちょうど中間あたりにあるはずなのですが、走れど走れど一向に姿を現しません。代わりに現れたのは……。
鹿!
こちらをじっと見つめています。
この後も幾度となく鹿に遭遇しました。野生の鹿を見る機会はあまりないので、なんだかテンションが上がりますね。
素掘りのトンネル
さらにしばらく走ると素掘りのトンネルが現れました。栗原川林道一番の写真スポットです。
せっかくなのでクルマを降りて撮影。これまで1台も対向車とすれ違わなかったし、思う存分写真が撮れるぞ!と思った次の瞬間、まさかの対向車が。よりによってこのタイミングかい!
そそくさとクルマに戻りトンネルを後にしました。
しかし、久しぶりに人間を見てちょっとほっとしました。林道に入ってから鹿しか見てなかったので。
葛藤
走り始めてすでに45分ほど経ちますが、まだ中間地点の登山口にたどり着きません。日はだいぶ暮れてきて薄暗くなっています。ケータイが圏外であることが一層心細くさせます。(僕のジムニーにはナビが付いていないのです)
もし万が一この先でスタックやパンクでもしたら。
「引き返した方がいいだろうか……。」
そんな考えが頭によぎります。行くか退くかの葛藤が続いたのでした。
中間地点
さらに走り続けること30分。ついに中間地点へ。
綺麗な公衆トイレがありましたが、他に誰もいない夕暮れ時、怖くて入れません。
しかし半分まで来たという事実に何よりも勇気付けられたのでした。
無限に続くかのように思われた超ロングダートも終わりはあるのだ。さあ、あとはゴールに向かって突き進むのみ!
ゴールゲート
後半は沈む太陽と鹿とジムニーの激しいトップ争い。
写真も全然撮る余裕なしでひた走ります。
約1時間後。
ついにゴールゲート(←動物除けのゲート)に到着しました。
長かった。本当に。
ジムニーも僕も頑張りました。自分で自分を褒めたいと思います。
ゲートを(自分で)開け堂々のゴール。(そして自分で閉める)
記録 2時間17分。
でもなぜかゲートの先に鹿がいたよ。
まとめ:長い。ただひたすらに。
なんとか走りきった栗原川林道。40kmのロングダートは伊達ではありませんでした。
途中で何度も心が折れそうになりました。それはまるで本当のマラソンのようでもあり。
今回は時間的な余裕もなく少し焦りが先行した気がしますが、林道を走りたいという欲求は存分に満たしてくれました。次回はもっと早い時間に訪れ、じっくりと走ってみたい。そう思わせてくれる林道でした。
立ち寄りスポット一覧
赤城山頂駅跡
県道4号を登りきったのち向かったのは、かつて存在していた赤城鉄道の赤城山頂駅跡。1957年に開通したものの、利用客の減少により1968年に廃止されたそうです。か、悲しい。
現在跡地は土産物屋として営業しています。美味しそうなコーヒーも。
かっこいいジムニーが停まっていました。
こちらにもかっこいいジムニーが。あ、自分のか。
駐車場からの眺めは素晴らしいの一言。近くに沼が見えたので向かってみることに。
小さな尾瀬。覚満淵
ビジターセンターの駐車場にクルマを停め歩いて向かいました。
覚満淵は周囲800mほどの小さな湿原で、かつては赤城大沼とひとつの湖だったそうです。まさに小さな尾瀬といった感じで、木道が整備されており、のんびり散策するにはちょうどいいところです。
赤城神社
大沼のほとりにある赤城神社で旅の安全を祈願。
真っ赤な橋と本殿が印象的な神社。
風の庵
覚満淵の近くにある蕎麦屋で昼食。北海道産のそば粉を使った十割蕎麦が食べられます。
僕は普段、蕎麦はそんなに食べる方ではないので、蕎麦の味についてはよくわかりませんが、山菜の天ぷらは美味しかったですね。
風の庵(かぜのいおり)
http://www.kaze-no-iori.com/
滝の沢
ツーリングマップルに載っていた湧水。
武尊山の伏流水だそうで水量も豊富でとても冷たい。コーヒー用に持ち帰りました。
譽國光
日本酒の品評会で数々の賞を受賞している酒蔵だそうです。
本生原酒を購入し自宅で飲みましたが、確かに美味しい。僕は日本酒に詳しくないですが、父も妻も美味しいと言っていたので本当に美味しいんだと思います。
ちなみに、お酒を購入すると大吟醸ソフトクリームの割引券がもらえます。
譽國光 土田酒造株式会社
https://www.homare.biz/index.html
吹割の滝
竜宮に繋がっているという伝説のある滝。「東洋のナイアガラ」とも呼ばれているそうです。
時期的に水量は少なめでした。春の雪解けの頃が迫力があると思われます。
近くの売店の駐車場が利用可能。帰りに何か買わなきゃですが。
ルートマップ
栗原川林道の後半部分はGoogleマップに載っていないので線は正確ではないかもしれません。
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