ジムニーに油温計を取り付ける手順。Defi Racer Gauge
ジムニーは油温が厳しい。
よくそう耳にします。
軽自動車としては重量級の車重に小さい排気量、オフロードを重視したローギヤードなミッション。
高速道路や上り坂をいいペースで走っていると、あっという間に危険な領域に達してしまうこともあるとか。
クルマを壊さないために、コンディションを把握するのはとても重要なこと。何よりビクビクしながら乗るのは気持ち良くありませんからね。
ということで、エンジンオイルの温度を把握するため、油温計を装着することにしました。
どこのメーカーの油温計にするか
追加メーターは様々なメーカーから発売されていますので、まずはどの機種にするか決めなければなりません。
有名どころだとTrust、Defi、pivot、Auto gaugeあたりが人気のようですね。
TRUST
TRUSTのsiriusシリーズの未来感はすごい。まるでガンダムとかエヴァのコックピットみたいでカッコイイですね。
しかしジムニーの雰囲気に似合うかというと、ちょっと違うような気もします。現代のスポーツカーとかだったらかなりハマるのではないでしょうか。
メーターひとつ4〜5万円くらいと、ちょっと(かなり?)お値段が高めです。コントロールユニットが別途必要なので、油温計だけ付けるとしても7万円前後かかります。
Defi 日本精機
以前シビックに乗っていた時に使っていたDefi。旧車から現行モデルまで、似合うものがきっと見つかるであろう種類の多さが魅力。
針の動きもとてもスムーズで、精度の高さを感じます。
pivot
DUAL GAUGEというシリーズがあって、ひとつのメーターで複数の値を表示することができます。
しかも、クルマの故障診断コネクタ(OBD)に挿すだけで配線完了し、ブースト、水温、電圧の表示が可能になるという簡単さ。(油温は別途センサー取り付けの必要有り)
Auto gauge
上記3つと違ってこちらは海外メーカー。なんと言っても価格の安さが魅力です。メーターひとつ1万円ほどで購入可能なのでコスパは最高。
ただ、精度があまり良くないという評判をよく目にするんですよね。
ドレスアップ目的なら問題ないのですが、僕は正確な油温を知りたいので無しかな。
Defi Racer Gaugeを選択
DefiのRacer Gaugeというシリーズを選びました。コントロールユニット不要で単体稼働するタイプになります。
ワーニング、ピーク、メモリーなどの機能がない代わりにリーズナブルなシリーズで、12000円ほど。もちろん精度は抜群です。
デメリットもありまして、メーターを追加したくなった時に、その都度電源の配線をしなくてはなりません。(コントロールユニットを使うADVANCEシリーズは電源配線はユニットのみで済む)
シビックの時はADVANCE BFを使っていましたが、結局メーターはひとつしか付けなかったし、メモリー機能などもまったく活用していなかったので、これで十分かなと。
取り付け作業
取り付けはショップにお願いすることもできますが、調べたところそれほど難しくもなさそうだったので自分でやってみることにしました。
参考にされる場合は自己責任でお願いしますね。ちなみに僕のジムニーは JB23の10型です。
センサーの取り付け
オイルフィルターのところにブロックを噛ませる方法が一般的ですが、オイルブロックの厚み分フィルターが下がってしまうので、ジムニーの場合、ホーシングがヒットしてしまう可能性があるようです。(背の低いフィルターを使えば大丈夫みたいですが)
なので、エンジンにもともと付いているサービスホールを利用することにしました。
蓋を六角レンチで外します。
これ、すごく固かったです。体勢的に力が入らなかったのもありますが、ちょっと諦めそうになりました。
外すと少しオイルが溢れてきますので注意。
穴を覗き込んでみると、結構奥行きがあります。
しかし、径が違うのでそのままではセンサーは付けられません。そこでブッシングというものを使います。いわゆる異径ソケットですね。大きめのホームセンターであれば水道関係のコーナーで見つけることができると思います。
径は3/8×1/8というものでOKでした。
オイルが漏れないようにシールテープを巻きます。この時に先端の1〜2山には巻かないようにするのがコツ。テープがはみ出ているとオイルラインに流れてしまう可能性があります。
この場所はおそらくオイルポンプとフィルターの間になると思われます。穴の奥から流れてきたオイルはここで直角に曲がり右方向(車体後方)へと流れていきます。たぶん。
オイル漏れがないことを確認して次の工程へ。
配線:センサーハーネス
センサーからの配線はバッテリーの裏にある穴から引き込みました。
ゴムキャップに穴を開けてもいいですが、僕は針金を使って元の配線と同じ所を通しました。センサーの線と針金をマスキングテープでぐるぐる巻きにするなど、引き込む時に断線させないように気をつけて。
メーターはピラー横に設置することにしました。ピラーカバーを外さなくても、針金を使って引き上げてあげれば大丈夫。
仕上がりはこんな感じ。
配線:常時電源、IGN電源
常時電源、イグニッション電源、イルミネーション電源、アースの4本を配線します。
既存の配線は極力傷つけたくなかったので、電源はヒューズボックスから取ることにしました。ヒューズボックスはボンネットオープンレバーの近くにあります。
電源取り出し用のヒューズを使用。ミニ平型というタイプでした。
注意点としては、万が一ヒューズが切れても危険でないところから取ることと、ヒューズの向きに気をつけること。ヒューズの配線が付いている側を上流にします。
常時電源はRADIO DOME 15A(ラジオ、室内灯)、IGN電源はREAR DEFG 20A(リア熱線)あたりがいいのではないでしょうか。僕は20Aのヒューズが無かったので仕方なくWIPER WASHER(ワイパーウォッシャー)から取りました。
助手席側が上流になっていたので、この向きで取り付けます。
アースは適当なボルトを緩めて共締め。
配線:イルミ電源
イルミ電源はなくても動作に影響はありませんが、スモール点灯で油温計の照度を落とすために必要です。
イルミ電源はヒューズから取れないので、既存の配線にエレクトロタップで接続することにしました。エレクトロタップは賛否あるので、配線処理がきちんとできる人はハンダとか使ってちゃんとやった方が確実ですね。
足元のキックパネルを外すと現れる配線から取ることができます。
まずサイドスカッフを取り外します。爪で3ヶ所留まっているだけなので、手で簡単に外せました。キックパネルのプラスチックのネジを90度緩めて外したら、手前(車両後方)に引くと外れます。
スピーカー横の青いカプラーを外します。(写真は作業後のもの)
カプラー装着時の状態で、右列の上から3番目の赤い線。(年式などによって違いがあるかもしれないので、必ずテスターなどで調べてくださいね)
全ての配線が終わったらキーを回して動作確認。
まとめ
慣れていないせいもあってずいぶんと時間がかかってしまいましたが、作業自体はそれほど複雑ではないので頑張ればなんとかなるものですね。
油温が上がりやすいと言われるジムニーには油温計は必須かなと思います。
これで安心して高速道路も峠道も走れそう。後日、走行中の油温変化の記事を書きたいと思います。
まだ付けていない方はエンジン壊す前にぜひ。
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