ジムニーの初回オイル交換を自分でやってみた

ジムニーの初回オイル交換を自分でやってみた

慣らし運転を続けてきたジムニーも1000km走行し、オイルとフィルターを交換して慣らし終了となります。(厳密には交換時940kmでした)

これまではディーラーやカー用品店で交換をお願いしてきたのですが、ジムニーは車高が高く、ジャッキアップしなくても容易に交換できそうなので、自分でやってみることにしました。

お店だと会員になっていれば工賃無料なので、自分でやるからといって金銭的なメリットはあまりないかもしれません。廃油の処分も面倒ですし。それでも自分でやるというのは、クルマの健康状態を把握しやすいということもあるけれど、一番は楽しいからなんだと思います。

エンジンオイルに関する都市伝説?

さて、ひと口にエンジンオイル交換と言っても、これがなかなか奥が深いもので、人によってやり方やオイルの選び方も千差万別。中には真偽のよくわからない都市伝説的なものもよく目にします。

中でも気になったはこれ。

新車の工場出荷時のオイルは特別なものが入っている

新車には慣らし専用のオイルが入っているから、すぐに交換するのはよくないというもの。

今は工作精度が非常に高くなったので、そもそも慣らしは必要ないとも言われていますが、昔は新車は1000〜2000kmでオイル交換というのは割と一般的でした。アタリが付くまでは鉄粉が多く出るからですね。

僕もジムニーは一応1000kmの慣らし運転をしたわけですが、この説が本当だとしたら、まだオイル交換はしない方がいいということになります。

さらに細かく調べていくと、以下のような説に行き着きました。

  • 市販品に比べてとても高価なベースオイルを使用している
  • 摩擦を減らすモリブデンなどの添加剤が入っている(減摩剤)
  • オイルの中に研磨剤が入っていて、アタリが付きやすくなっている

実際にモリブデンを添加するというのはあったみたいですが、今は市販のオイルの性能も良くなっているので入れなくなった、らしい。

研磨剤が入ってるというのは、たしかにアタリは付きやすくなるかもしれませんが、ちょっとリスキーなのではないでしょうか。下手したら必要以上に削られてしまう可能性もあるわけで。そもそも研磨剤が入ってたとしても、フィルターでろ過されるはず。もしかしたら減摩剤(げんまざい)を研磨剤(けんまざい)と聞き間違えたとかなのではないでしょうか。

本当のところはメーカーの人間でないとわかりませんし、まあ1000km走れば慣らしは十分でしょう。

オイル交換の手順

クルマに優しいオイル交換の考察

準備したもの

ジムニーの指定粘度は以前は10W-30、現在は5W-30になっています。どちらでも大丈夫だと思うけれど、これから寒くなるし、今回は5W-30をチョイス。オイルの銘柄はたくさんあって迷いましたが、4Lで3000円ちょいだったカストロールエッジにしてみました。

 

クルマに優しいオイル交換の考察

まずはエンジンルームを開け、オイルフィラーキャップを緩めておきます。こうすることによりオイルの排出がスムースになります。

ポイパックをオイルパンの下に設置し、ドレンボルトを17mmのレンチで緩めます。ある程度緩んだらそれ以降は手で緩めていきます。普通に緩めるとオイルが溢れてきて手が汚れるので、オイルパンに軽く押し付けるようにするのがコツ。最後の最後でサッとボルトを外します。

オイルが抜けるのを待つ間に、ドレンボルトを綺麗に掃除しておきます。

 

クルマに優しいオイル交換の考察

金属パッキンは潰れることによって効果を発揮するため、使い回しはオイル漏れの原因になってしまいます。毎回交換が基本。材質はアルミ製や銅製がありますが、どちらを選んでも大丈夫だと思います。

パッキンをつけてドレンボルトを締めます。締付トルクは49N・m (500kgf・cm)
僕はトルクレンチを持っていないので締め付けはカンで。常識的な力で締め付ければ大丈夫だと思いますが、トルクレンチを使ったほうがいいのは言うまでもありません。

次はフィルターの交換。

 

クルマに優しいオイル交換の考察

もともと付いていたのは『16510-84M00』という品番のフィルター。事前に調べた範囲では『16510-81404』が付いていると思っていましたが、最近変更になったのでしょうか。84M00はショートタイプでとても小さいフィルターです。

オイルフィルターレンチで緩めます。結構キツく締まっていて、緩めるのになかなか苦労しました。これもドレンボルトと同じく、ある程度緩んだあとは手で緩めていきます。

ジムニーはオイルフィルターの直下にホーシングがあるため、そのままだとオイルまみれになってしまいます。ダンボールでカバーするか、ビニール袋で包みながら緩めるといいでしょう。

 

クルマに優しいオイル交換の考察

フィルターを外したところ。布などで綺麗にしておきます。

新しいフィルターのOリングに薄くオイルを塗ってから装着。手で締めていって回らなくなったら、レンチを使って3/4回転締め付けます。

新しいオイルを入れてエンジンをかけ、漏れなどがないか確認。エンジンを止めて少ししてからオイル量をチェックして、足りないようだったら補充します。フィルターを交換した場合で3L、オイル交換のみで2.8Lくらい。

次回のオイル交換に向けて

今回やってみて学んだことがいくつかありました。

ジムニーは車高が高く、ジャッキアップしなくてもオイル交換できますが、体勢はなかなか厳しいものがあります。キャンプ用の銀マットを敷いておくと、滑りがいいので体勢移動も楽なのではないか。銀色なので光が反射して車の下が明るくなるというメリットもありそうなので、次回試してみたいと思います。

オイル交換をして一発目のエンジン始動の時に、一瞬エンジン音が変わったことに気がつきました。おそらく新しいフィルターにオイルが行き渡るまでのタイムラグによって、一瞬油圧が下がったためではないかと思われます。ほんの2秒くらいのものですが。これを少しでも軽減するためには、新しいフィルターにあらかじめオイルを充填しておくといいかもしれません。

 

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